2016年3月27日日曜日

ヘッジファンド―投資家たちの野望と興亡

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■どういう本?
 皆大好きヘッジファンドを体系的にまとめた本です。全2冊構成。過去、どういった経緯でヘッジファンドが生まれ、どういう人やファンドが存在したのかを時系列に沿ってまとめてます。
 日本語に対応してる本の中では、たぶん一番きれいにまとまっているのではないでしょうか。あくまでもファンド別にまとめたもので、手法別にまとめたわけではないのは注意が必要です。


■どういう内容?
 大雑把に言うと、ヘッジファンドの歴史をまとめた本。日本史とかの教科書見てる感じ。ノッブが天下布武したり本能寺されたり、サルがどうやって台頭してきたのかがまとまってるイメージ。

 基本構成が、ファンドの設立者+ファンドの特徴という構成になってます。誰がどういうアプローチで、どういうストラテジーで運用していたのかを結構詳細に書いてます。と言っても、個別銘柄のデータ見てどうこうといった内容ではなく、どういった考え方をしたのかに焦点を当ててます。それに加えて、金融業界で過去どういったイベントが発生して、どういう影響が出たのかも記載されており、文字通り歴史の教科書という感じです。

 ファンドのストラテジーとその利益源が何に基づくものなのかが分かるので、ファンド関係で働いている方や今度から働く予定の方、トレードの幅を広げたい人や単純にファンドの歴史に興味がある人にはお勧め。あとは、奥様から「あなたファンド勤務って言うけど何の仕事やってるの?株売ってるんだよね?」とか言われた際に叩きつけるのにもいいかと。


■Summary
 最初はヘッジファンドというものを生み出したA・W・ジョーンズの話から始まります。株投資が、基本ロングオンリーだった時代から始まるので、色々と隔世の感があります。ヘッジファンド黎明期の頃は、割りとやまっけが強いというか、洗練されてない感じが強く、時代の変化に潰されるファンドが多く出ます。ロバートソンとかスタインハルトとか。

 そこから、LTCMやルネッサンス等のクオンツの台頭が始まり、ドットコムバブル→リバ→サブプライムショックへと話が繋がっていきます。投資スタンスが、人間依存からモデル依存に変わっていっているのが分かり、今のアメリカ市場がこうなった背景も理解できます。D・E・ショーとかシタデルの話も珍しく載ってるので、クオンツの歴史が分かるのがいいですね。 


■まとめ
 ヘッジファンドというと、日本では「悪いことしてる奴ら」という認識くらいで、じゃあ具体的に何やってかはほとんど理解されてないことが多いかと思います。ファンドによってやってること全然違うし、中では結構バタバタやってるんですが、この本を読むとその辺りが理解できるのではないでしょうか。

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