2015年5月20日水曜日

死にゆく手法と蘇る手法:Part2

■リターンの源泉
 色々な手法があるのはさておき、ではそもそも手法のリターンというものは何に基づくものなのでしょうか?個人的な考えとしては、内部的な要因と外部的な要因の2つに分けられるのではないかと思います。

  手法自体の優位性(内部的優位性):
   -手法自体が持つ絶対的な優位性
   -何をやっているか説明が可能
   -再現性が高い
   -演繹的に推測することができる

  地合いへの優位性(外部的優位性):
   -手法がどの地合いおいてどれだけ有効か
   -説明が難しい
   -再現性が低い
   -帰納法的に推測することができる

 「手法自体の優位性はともかく、地合いへの優位性なんてあるの?」と思われる方もおられるかと思いますが、意外とこれが大事だったりします。例えば、巷で流行っているバリュー投資も、下げ相場ではその優位性を失います。リーマン・ショックの最中では、「何これ安い!」で飛びついた結果、どこまでも下がり続けて引退に追い込まれたファンド・投資家も大勢います。
 言い換えれば、手法自体の優位性が低くとも、地合いへの優位性が高ければそれなりの利益がでるということになります。アベノミクス初期であれば、手法はどうあれとりあえずロングしていればそれなりに勝てていましたよね。あんな感じです。

 私個人の経験からすると、大抵話題にされるのは「手法自体の優位性」になります。一方で、「地合いへの優位性」について触れているケースは少ないのではないでしょうか。手法の比較をしている書籍・論文でも、基本的には一定期間でのリターンを比較しているだけで、どういった地合いであれば期待値はどうなるか、という点に踏み込んでいるのはなかなかありません。

 これは何故かというと、前者はある程度の説明・立証が可能であるのに対し、後者はそれが難しいためかと思われます。言語化が難しい分、活用できれば差別化という点での効果は高いのですが、経験に依存してしまう上にどうしてもブレが発生します。

 投資本によっては「多少の負けが続いても諦めずに手法を継続する」といった記載が見かけられますが、これはある意味後者の優位性について考えることを放棄しているとも言えますね。割り切ることが必ずしも悪いことだとは言いませんが。
 
 現在はリーマン・ショック後の崩壊から立て直した上げ相場の真っ最中です。もしこれが転換した時には、これまで有効だった手法のほとんどが死ぬ可能性があります。その時手法を切り替えられないと、今まで得たリターンのほとんどを吐き出して引退に追い込まれる危険性があります。

0 件のコメント:

コメントを投稿