2018年7月23日月曜日

Civ5を利用したPDCAのトレーニング

■Civ5を利用したPDCAのトレーニング
 Civ5のフルパッケージがSteamで投げ売りされていましたので、PDCAを回すトレーニングのため購入してみました。本稿ではプレイした内容や、どういった考え方をしてどういう結論になったのかを備忘録代わりに記載します。

 投資と関係ないだろと言われるかもしれませんが、勝ちパターンの作り方と不確定要素への対応の仕方を学ぶのは、資産運用において安定した勝ちを得るために必要なことであり、いわゆる「調査と運用は別」問題を実地で学ぶという意味で意義のあるものと考えています(キリッ)


■やった内容
・プレイした難易度の順番と勝利条件、文明
 -開拓者:制覇アステカ→酋長:非戦科学アラビア→将軍:非戦文化スペイン→皇子:制覇ポリネシア→国王:戦争外交インカ→皇帝:戦争文化エジプト→不死:非戦科学オランダ→創造主:非戦科学インド
 -マップはランダムで、サイズは普通
・Wikiとかはプレイしていて気になったら確認するくらい
・下記のメモに準じてやれば、創造主相手でも普通に勝てた


■メモ
・基本的には国土面積のゲーム
 -国土が確保できないのが最悪の展開、4-5都市は確保したいところ
 -高級資源に沿って都市の配置が決まり、土下座外交するのにも高級資源が必要
 -自然遺産はスペイン以外なら高級資源1個分くらいの評価

・海よりも陸地
 -海の出力改善や資源活用は、陸地とは別の投資が必要
 -最初は海を切り捨てて、陸地タイルが増えるよう都市を設置した方が効率的
  →特に最初の方の都市は、こうしないと海タイルに領土が伸びて扱いに困る
 -海戦で負けても陸戦で負けない限り致命傷にはならないので気にしない

・不死以下と創造主で別ゲーム
 -不死以下:戦争余裕、遺産や宗教は取れる、スパイは機能しない
  →とはいえ適当にやってても勝てる、好きなことやって下さい
 -創造主:戦争無理、遺産や宗教は忘れる、スパイは機能する
  →NPCの拡張速度が異常なので、まともにやると普通に潰される
  →戦争の投資効率が悪いので、外交で押し切った方がよい

・外交
 -不死以下なら、普通に優位を取れるので適当でも大丈夫
 -創造主では、外交で安全を確保し、他の文明同士を常に戦争状態に置く
  →他文明が戦争状態にあるほど、拡張は遅れるので安全を確保できる
  →加えて、数少ない貿易相手として利益を享受できる
 -宣戦布告依頼に必要なコストは数百ゴールド程度
  →1ターンの収入で安全を確保できる、軍事ユニットを用意するより遥かに安上がり
  →1対1ではなく多対多を作り出し、戦争の長期化と協力相手の選択肢を奪う
 -世界中に戦争の火種をばらまき、貿易関係の破壊を目指しましょう

・宗教は弱い
 -忘れていたころに、たまにボーナスとして使えるくらい

・労働者の調達方法
 -不死以下は、社会制度の解放+ピラミッドによるボーナスと自力生産が楽
 -創造主は、都市国家や他の文明に労働者が落ちているのでそれを拾ってくる
 -自力で生産するのは立ち上がりがかなり遅れる
  →可能な限り他の文明・都市国家から拾ってスピードを上げたい
  →しかし、難易度が低いとそもそも生産されていないという問題にぶつかる
  →なので、不死以下は解放→ピラミッドで加速する方が安定
  →高難易度では生産ボーナスがあるため、安定して拾ってくることができる

・何はともあれ食料を増やす
 -食料さえあれば人口が増えるため、大抵の問題は解決する
 -複利が機能するので、ここの拡大に注力すれば都市の基盤は勝手に出来上がる
 -序盤の生産は森を刈り尽くして対処しましょう

・技術ツリーは下の方を優先する
 -食料や生産のボーナスを優先
  →都市の基礎能力を上げると汎用性が高いため、官吏→化学→肥料ルートを抑える
 -隊商は普通に強いのでちゃんと技術を取っていく
  →序盤は他文明に出しつつ、基盤が整ったら食料なりハンマーなりサポートに回す
 -とはいえ、大抵産業時代くらいまでの技術は全部取ることになる

・メインの戦争相手は蛮族
 -序盤の蛮族相手が一番きつい
  →立ち上がりで労働者が取られたり略奪されると、立ち上がりでかなりの差が出る
 -他文明との戦争は大砲並べれば大抵何とかなる
  →弩兵でも悪くはないが、高難易度だと都市攻略に使える耐用期間が短い
  →アップグレード先を考えると、最初から大砲並べる方が投資効率が良い
 -創造主なら戦争は捨てる
  →技術の仕様により差をつけても簡単に追いつかれる、加えて大量の昇進付き
  →その上、相手には生産ボーナスがあるので、トータルで見ると本当に投資効率が悪い
  →序盤の斥候*2、戦士*1、弓兵*1のセットを用意したら他には作らないくらいでいい

・馬と鉄は全部捨てて他文明に売り払う
 -中途半端なタイミングで軍事ユニットを揃えても無駄
 -よほど強いユニークユニットがないなら資金に変えた方が良い

・対創造主
 -基本展開:4-5都市出す→土下座外交で友好国を確保→宣戦布告依頼ラッシュ→溜め込んだ技術者を使って最後に研究ブースト→科学勝利達成
  →外交勝利の方が楽だが、都市国家は簡単に潰れるので空振りに終わる可能性が高い
  →世界中で戦争が起きた時点でほぼ勝ち、後は眺めて最後に研究ブーストするだけ
 -技術差等に関しては、技術開発の仕様上そんなに急いで追いつく必要はない
  →現代入ってからが本番で、そのあたりだと普通に追いつけている
 -戦争は投資対効果が悪いのでやらない、軍事ユニットの代わりに建造物を作る
 -突出したところが出始そうになったら、片っ端から宣戦布告させて潰していく
 -NPCは隙間があれば都市をねじ込んでくるので、ねじ込まれる前提で都市を配置する
 -思想を急いで取っても、周りからの圧力で転向されられる可能性が高い
  →科学勝利なら伝統と合理をコンプできれば十分
 -オックスフォードや科学者はキープしておいて、ラストスパートに使って押し切る
  →序盤に使って差をつけても、仕様上簡単に追いつかれるから意味がない

■感想
・ゲーム序盤の拡張は楽しいが、ゲーム中盤と終盤の失速感が勿体なかった
 -序盤は探索に都市設計にと、アレコレやれてとても楽しい
 -体勢を整えたら、あとは完全に作業なのが残念
 -研究が中盤からはただの枠埋めになってしまっている
・ただ、ゲームバランスでこれが解消できるかというと微妙
 -個々の仕様が色々と噛み合っていない
 -ゲーム中盤で大陸が拡張される、ランダムイベントで環境が変わるとか?
・高難易度での戦略の選択肢が狭い
・社会制度は強弱がハッキリしすぎていて、あまり選択の余地がない
 -何でも選べるようにすると、一番効率の良いものしか選ばなくなるジレンマ
 -文明によって選択肢を減らした方が、リプレイ性が上がるのでプレイ自体は楽しくなる
・全体的に制限をかける仕様が多い印象、逆の設計にした方がおそらく楽しい
・結論:色々惜しい





2018年5月20日日曜日

運用業界から見た腐女子のアナリスト適正

■運用業界から見た腐女子のアナリスト適正
 投資雑誌等では、女性に株よりもFXを進める傾向が強くあります(当社調査)。女性へのインタビュー等でも、株は難しいor調査とかよく分からないといった回答・まとめられ方が多く、女性は株に向かないといった意見が半ば通説として浸透しているように見受けられます。

 しかし、この通説には疑問が残ります。例えば、腐女子・歴女といった方々がみせる資料発掘能力やフィールドワーク力は、いわゆる個別株アナリストにとって必要な能力であり、これらの能力が活かせることは想像に難くありません。クオンツを代表とした定量的な分析が主流になっている今、個別株アナリストに求められる能力を振り返るためにも、本稿では腐女子のアナリスト適正を検討してみたいと思います。
 なお、腐女子といっても幅が広くありますが、話が広がりすぎるため今回は「推しに対する熱意を資料調査にぶつけられる人」とし、詳細な定義は割愛させて頂きます。


■アナリストに求められる能力
 個別株アナリストに求められる能力としては、概ね下記のようなものが考えられます。社内外の調整能力等もありますが、業務そのものに直結しないものは今回排除しています。

 ・資料処理:大量の資料の掘り起こしや精査をどれだけこなせるか
 ・フィールドワーク:必要な情報を集めるために行動できるか
 ・想像力:資料に記載されていない事柄を推察できるか
 ・構成:事実と解釈を組み合わせ、結論まで一貫したストーリーを構築できるか

 企業の分析をする際にあたっては、当業界・業種に関する情報だけではなく、仕入れ・販売先の業界等についてもフォローしておく必要があります。そのため、真面目にやろうとする程、処理する資料は際限なく増えていくことになります。
 フィールドワークというとBtoBでは難しいのではと思うかもしれませんが、昔のアナリストが工場の前に張ってトラックの数を数えて売上を推測したという話は(事実かはさておき)、フィールドワークによる情報収集のわかりやすい例かと思います。早い話が、開示・調査されていない情報を集められるかということです。

 そうやって資料を処理していき、最終的には何らかのストーリーを構築し、その企業の評価を下すことになります。これは、資料内の点と点を結びあわせること作業になりますが、企業が資料に全てを記載することはまずなく、記載されていない部分についてどこまで推察できるかが重要になってきます。
 この点に関しては、現在のクオンツ的なアプローチではフォローできず有意に劣後するため、業界の動向的にも重要性が増している部分になります。


■腐女子のアナリスト適正
 それでは、上記の項目をもとに腐女子の方々の適正を考えてみましょう。直近の分かりやすい例として、とうらぶファンの事例を参照してみます。

 まず資料処理に関する能力ですが、アニメ等で流行すると関連する書籍等の売上が伸びることは周知の事実で、実際とうらぶの流行にあわせて刀剣関連の書籍に特需が起きていました。また、入手が困難な古い文献であっても図書館で借り、推しに関する記述が数ページあるという理由だけで全く関係ない書籍を手に取るという点に関しては、大量の資料を発掘・精査するアナリストにとって望ましい能力になります。
 同様にフィールドワークに関しても、とうらぶの人気に比例する形で各地の博物館に訪れる事例は多々あり、一部では実際に日本刀を打ちに行くところまで確認されています。日本刀を打ちに行くことに比べれば、工場の前でトラックの数を数えるのも大した苦労には入らないでしょう。

 また、腐女子の方々の生態を観察していますと、公式では存在していない設定・情報を自らの解釈の元生み出す傾向があります。これは会社の出した資料をもとに、自分なりの解釈を加えて有報等に乗っていない情報を浮かび上がらせるようなもので、アナリストにとって必要な業務を日常的に行っていると言えるでしょう。
 解釈の違いで争いが起きることもありますが、そもそも評価というものは人によって異なるもので、実際個人投資家はいつも争っているため特に問題なく、むしろ周りに影響されず自分の意見を押し通せるのは長所と考えられます。

 こうして見てみますと、腐女子の方々は日常的にアナリストの業務を行っているようなもので、極めて適正が高いと判断してもよいと思われます。特に、数字として出てくる前の段階からピックアップできるという点に関しては、現在の個別株アナリストが直面している、クオンツとの差別化という面で大きなメリットがあります。もちろん、全ての腐女子が普遍的に適正が高いわけではありませんが、人材のプールとしては十分に広いと言えるのではないでしょうか。
 個別株アナリストの業務も「推しを探して提案すること」と言い換えることができますので、むしろ腐女子の方々から学ぶことを検討すべきかもしれません。

 現在、個別株アナリストは厳しい状況におかれています。しかしこれは調査業務面での問題と言うよりは、事業・運用面での比重が大きくあります。特に数字が出た後のボラの高さを踏まえるに、今後はいかにしてクオンツサイドを上手く利用できるかといった、運用面での立ち回りにも着手することが求められています。この状況を変えるために、今回のように新しい角度での検討を進めていく必要があるのではないでしょうか。

 納得できない?じゃあ、お前らコエテクのファンマネ会長にパフォで勝てるの?( ・ㅂ・)

2018年3月15日木曜日

ポジティブフィードバック

■オーバーフィッティン
 最近こういう記事が出ました。

生身のトレーダーにAIが負けた2月-株式急落で月間ベース過去最悪
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-03-13/P5IHO86S972901

 問題なのはここ。

「JPモルガンによれば、AIファンドは、トレンドをフォローするCTAとの相関性がますます高まっており、過去1年では約80%に達している。」

 掲載されている画像を見る限りでは、確かにAIファンドとCTAの相関が↑になってます。ただこの記事に対して、「トレンドフォローは優秀だからAIもそっちに寄っている」的なコメントが散見されていたのですが、個人的にはいやそういうことじゃないでしょと思いましたので、メモ代わりにブログに残しておこうかと思います。
 

■何が問題か
 本件での個人的な見解としては、「トレンドフォローが優秀だからAIが採用した」ではなく、「AIモデルの利用者が激増したことで、過去データに対するオーバーフィッティングと自己強化サイクルが発生し、その結果としてトレンドフォローとの相関が高まった」というものになります。
 何でこんな話になるかと言えば、皆が同じモデル・論文をベースにする→過去成績の良かった手法を皆が使う→自己強化で特定の手法の成績が更に良くなる→皆が更に同じ手法に傾倒する→ループという、おっ10年くらい前にも似たような光景見たなこれ、という話の結果がこの記事と判断したからです。

 似たようなモデルや論文をベースにした参加者が増えすぎると、異なった調整をやっていたところで群としての方向性が固定されるため、大体皆同じ方向に突き進むことになります。この流れに乗ることでパフォーマンスが伸びるのも事実で、むしろある程度乗らないといけないのですが、意図的にパフォーマンスを落とすような調整をしないと、フォワードテストやっててもハマるため、いつの間にかオーバーフィッティングになって死にます。

 そして何でトレンドフォローに寄るのかと言えば、PBRみたいなLSだとある程度スプが縮小されたら自動的にリバランスされるので限界がありますが、トレンドフォローにはそんな限界がないのでどこまでも走り続けることになるからです。なので、自己強化が自己強化を呼ぶモードに突入してしまうため、気がついたら皆これやってるという状態になります。


■良いか悪いかはさておいて
 この問題は早い話がハーディングと同じなので、対象や形式が変わったとしても、構造的に何度でも同じことを繰り返します。ファンダの個別株とかでもよく見る光景ですね。とはいえ、こういったことに文句をつけたところで意味はありませんし、リターンを出すという観点から見ればヨッシー並に都合の良い友人となってくれます。

 皆がクオンツに傾倒していくと、こういった事例が増えることになりますし実際増えています。なので、モメンタームモメンターム市場がおかしいと叫ぶよりも、Mr.Marketも年を取って性格が変わったねくらいに思っておけばいいんじゃないでしょうか。

2018年2月9日金曜日

予想大外れ

◾️予想大外れ
 去年、暗号通貨が暴落したらアメリカ指数も暴落するんじゃないか、という予想を立てていましたが、結果的には大外れで終わりました。外れたこと自体は仕方ないとして、どうして外れたのかを備忘録として残し、次のチャンスに活かせるよう備えたいと思います。


◾️何を間違えたのか
 最大のポイントは、機関投資家達の参入が想定以上に起きなかったことです。そもそもの予想としては、低ボラで指数高が続くことにより、行き場のなくなった資金が暗号通貨に流れ込む。そして、それが弾けることで強制的なポートフォリオリバランスが発生し、結果として暗号通貨→株指数の順番で崩壊するというものでした。いつかの原油で見た光景ですね。実際、アメリカでは暗号通貨に投資するファンドの設立が進んでおり、アセットとして組み込む所も出てきていました。

 ただ、その規模が想定以上に小さく、かつアセットとして他の投資先とは線を引かれてしまったことで、流入額が想定以下に留まり、大規模なポートフォリオリバランスが発生しませんでした。この辺り、中国を筆頭とする各国の規制が素早く厳しい内容だったことで、予定はしていても見送らざるを得なかったファンドが出て、実質的に個人同士の殴り合いになってしまったことが大きいと思います。

 また、ICOの詐欺率の高さやインサイダーのやりたい放題等、ファンドがアセットとして扱うには、コンプライアンス上の問題に歯止めがかからなかったことも痛かったかと思います。加えて、取引所が多いことに関してはアブアブするチャンスに繋がる面もあるのですが、大きいポジションを持つには取引所リスクが重しになっているようでした。


◾️この先どうするか
 では、この先暗号通貨の動きに着目するかというと、触るつもりはもうないのでみることもほとんどなくなるのではないかと思います。これは、大口の資金が入る前に終わってしまった上、CC社のやらかしで日本でも規制が厳しくなって資金流入の減少が見えている以上、他のアセットに影響を与えることも難しいと考えているからです。アブアブしたりで儲けるチャンス自体はあると思いますが、税制面からもこれからは株の方がチャンスが多いと思いますし。

 匿名取引市場熱過ぎない?とか、お金を綺麗にするランドリー事業始めたいとかはありますが、その辺りはこっそり見ていきたいと思います。

 この記事書いてる途中で日経・ダウが暴落する展開が来てて笑ってますが、VIXが悪いことになってるのは違和感しかないというか、原因と結果を取り違えてないかという印象。VIX FutureやVIX ETF弄っただけで本当に全体に波及するの?どこかのそれらしい説明鵜呑みにしてない?単にボラベースのリスク管理ミスってただけじゃないの?リスクとリターンの前提を置き間違えてる金融工学系のやらかしじゃないの?CAPMとか本当にクソだわ( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーンとか思わなくもありません。

 ナイルの恵み(日経-3000/日)はよ!\\٩( 'ω' )و//

2017年8月29日火曜日

このイカれたパッシブ時代へようこそ

■パッシブ!( ゚∀゚)o彡°パッシブ!( ゚∀゚)o彡°
 昨今の機関投資家業界では、アクティブ運用からパッシブ運用への傾倒が激しくなっております。アクティブの大半は指数にアンダーパフォームするとか、手数料が高すぎるとか、長期的に見れば指数を持ち続けるのが一番いいとか散々言われ、資金流出からコストカットのリストラを実施するファンドや閉鎖するファンドも後を絶ちません。

 個人的な感想としては、リーマンショック後に長期的な金融緩和が実施されてたんだからヘッジ付きの分だけアンダーパフォームするのは当然だろとか、アクティブが頑張ってるからパッシブが数字出せるんだろこのフリーライド野郎!とか、そもそもパッシブ運用は100%指数にアンダーパフォームするだろオラッ!とか、トランプ効果で上に突き抜けたところで金融緩和が終了して引き締めに入ってるのにここから指数買うのかよ!とか思わなくもないですが、目の前の現実は如何ともし難いものがあります。

 というわけで、今回はこの大パッシブ時代における注意点でもメモっておこうかと思います。いつも通り単純化した話で、自分用なので色々端折ってますが、そこは行間を読んで頂けますようよろしくお願いします。補足はしません(*‘ω‘ *)


■メモ
・パッシブ傾倒による注意点
 -投資資金の流入出の縮小
  :個別→指数はあっても、指数→個別はない
 -指数構成からどれだけ弄るかといった、従来のPFマネジメントはゴミ箱へ
 -平時のリバランス額の縮小
  :個別銘柄ごとのリバランスが発生しない
 -アセットアロケーションの影響
  :アセットとして単純化したため、他の資産の変動による影響を受けやすい


・アクティブ→パッシブの効果
 -指数の上昇圧力と維持効果
  :個別銘柄に分散していた資金が指数に集中する
  :日銀のETF買い入れに近い効果が発生する
  :ある程度の水準からは、上値が重くなって下値が固くなる
 -指数に採用されるかどうかで、銘柄の値動きが大きく変わる
 -トレンドの長期化
 -個別銘柄のバリュエーションの無視が拡大
 
・影響と動き
 -全体のボラの低下、βの死亡
 -指数が飛んでもボラが加速しない
 -株指数が下がるとリバランスで買われる
 -アクティブ資金の小型銘柄への流入
  :大型はバリュエーションの無視で触れなくなる
 -個別銘柄間のボラの差が拡大


■いつ死ぬか
 個人的に、今のトランプ相場での指数が崩壊するとしたら、高くなりすぎた株からの別の資産への移動、または別の資産が崩壊したことによるリバランスに巻き込まれるパターンかと思います。アクティブ死亡によるパッシブの前提崩壊とかもありえますが、こちらは5-10年位待たないといけない感じがするので、当面は考えなくてもいいかと思います。

 実際、最近ファンドの偉い人達が「株高すぎやねん」と言い出してますので、ぼちぼち他の資産への資金流出が起きそうかなと思って眺めてます。大口機関投資は株だけ持つということはありえませんので、この動きは資産管理上としては合理的な判断ですが、その合理的な判断に従ってやらかしてくれるんじゃないかと期待してます。いいからやれ早くやれ。

 今逃げ始めてるところは逃げ切れると思いますが、最近まで株買ってたようなところは取り残されると思いますので、潮が引いた時に誰が裸で泳いでたのか楽しみにしたいと思います(^q^)

 とはいえ、40年くらい前に初めて指数連動型ファンドが出た時も似たような動きをしてますので、時代が循環してるだけと言われるとまぁそんなものですよねという話ではあります。

2017年8月27日日曜日

アイドルマスター XENOGLOSSIAで学ぶファクター投資

■クオンツって何してんのよ
 近頃の機関投資家界隈では、「クオンツ始めました」「時代はクオンツ」「従来のファンドのは衰退していくだけ」「とりあえずリストラの理由にしました」という声が広まってきています。しかしながら、個人投資家のブログ・Twitter等をみていると、こういったクオンツ投資を実践している方はなかなか見当たらず、そもそもクオンツそのものに興味を持っていないように思われます。

 そこで、最近アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズが公開され勢いに乗っているアイマス界隈から、今回はアイドルマスター XENOGLOSSIA(以下ゼノグラシアとする)を題材に、クオンツの1つであるファクター投資とは何かを解説してみたいと思います。


■あなたのクオンツになりたい…
 ゼノグラシアは評価が大きく分かれる作品ですが、個人的な調査範囲ではアイマスファンからの評価が「言うな...」であるのに対し、アイマスファンでは無い人からの評価は「意外と面白い」という傾向にあるようです。
 同じ作品なのに、どうしてこのように評価が分かれるのか。この問題を細分化するため、作品の評価を2つのファクター(アイマス評価、ロボアニメ評価)で表したのが下記の表とグラフになります。なお数字は適当に作成しました。
 また、上記のアイマスファンをA氏とロボアニメ好き人をB氏とし、それぞれの評価項目に対する感応度を、A氏はアイマス2:ロボ0.5、B氏はアイマス0.5:ロボ2としています。




 このグラフによると、ゼノグラシア価値が最終的に0になっているのに対し、A氏の評価はそれ以上に低く(酷い作品)、B氏の評価はそれ以上に高くなっていることが分かります。この差はつまるところ、それぞれの評価項目に対する感応度の差が出ているわけです。
 アイマスファンであるA氏からすれば、アイマスアニメとして面白くない以上、ロボアニメとして面白くてもマイナス分を取り戻すことはできません。しかし、元々アイマスファンではないB氏からすれば、ロボアニメとしての評価が高ければ問題ないという話になります。この結果、アイマスファンからなかったことにされる一方で、意外と面白いという人がいるという話に繋がって行くわけです。

 これを株に置き換えた場合、株価は複数のファクターから成り立つもので、業種や規模によってファクターごとの感応度が異なるという話になります。従って、単に株をロング/ショートという話だけではなく、ファクターをロング/ショートするという話に拡張することができ、これがいわゆるファクター投資でやっていることになります。 
 
 また、A氏とB氏の温度差は+127.5→-120まで低下していますが、この動きがファクター投資では重要になってきます。最終的にゼノグラシア価値は0になっており、もし1話目からゼノグラシアロングポジを持っていた場合大損失で終わりますが、A氏の評価ポジをショートしてB氏の評価ポジをロングしていた場合は大きな利益になっています。
 これは実質的にロボファクターをヘッジして、アイマスファクターをショートする戦略となります。株で言えば低PBR戦略等があり、指数の方向性に賭けるのではなく、ファクターによる値動きの差を取りに行くのがこのやり方になります。



■まとめ
 こういった考え方の元に企業を調査すると、同じような企業でも違いがあるのが分かります。この違いや株価への影響度の差から、利益を生み出すのがファクター投資の基本です。大切なのは何に着目するか、なぜそれが機能するのかということで、単に数字の動きだけを見ていると疑似相関にはまりやすい分野でもあります。
 また、基本的にLSでポジを取る場合は、同じ考えの投資家が増えていかないと、その戦略は機能せずずっとスプレッドが拡大したままになりますし、同じことをやる人が増えすぎるとクオンツショックのように崩壊したりします。

 クオンツとファンダは全くの別物と言う方もいますが、今回説明した内容ですと、ファンダの人が数字ベースでポジを管理していれば、似たようなアプローチをしているケースも多いでしょう。

 クオンツは怖くないよ!\\٩( 'ω' )و//





2017年6月20日火曜日

なぜ「地雷専門店」は成功したのか? 業界未経験の経営者が超人気風俗店を作り上げるまで

なぜ「地雷専門店」は成功したのか? 業界未経験の経営者が超人気風俗店を作り上げるまで
デッドボール総監督 ハラ・ショー
東邦出版
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■どういう本?
 「レベルの低さ日本一」をコンセプトにした風俗店の経営と、それまでの経緯をまとめた本。「デブ・ブス・ババアで風俗店を作る」という、厳しさ以外感じない店をどうやって軌道に乗せたのかが学べます。
 タイトル的にはアレですが、ニッチな事業を起こすというのはこういうことだというものが学べ、加えて企業におけるビジネスのオペレーションとは何かという基本を振り返ることができます。
 あと、読んでて単純にくっそ面白いです\\٩( 'ω' )و//


■どういう内容?
 「レベルの低さ日本一」をコンセプトにした風俗店の立ち上げから、徐々に軌道に乗り出していく経緯をまとめてます。最初は全く客が来ず、女の子に給料を払えないから牛丼・ピザ等の現物支給でしのぐところから話が始まり、そこから徐々に事業を拡大させていく話です。体重100kgクラスが珍しくない地獄がそこにある。

 記者と店長のやりとりで話が進んでいきますが、店長の方がいかにビジネスを回すかということに真剣に取り組んでおり、マーケティングに加えてオペレーションの勉強にもなります。問題を解決して事業が軌道に乗り出すとまた別の問題が起き、それに対してどう対処していくのかとうのが学べます。
 小型株にありがちなふわっとした曖昧な優位性ではなく、きちんとしたオペレーションに支えられた優位性の築き方をしており、材料と業績だけしかみない投資家に一度読んでほしいくらい勉強になります。


■Summary
 風俗の生命線は女の子の在籍と出勤だが、それを支えるためには求人広告費を馬鹿みたいに使い続ける必要がある。そこで他店で採用されないような子なら安く数を集められ、他店からの引き抜きに遭うこともないと考え、「レベルの低さ日本一」をコンセプトにした風俗店を立ち上げた。最低を売りにしているから文句を言う客がおらず、安く女の子を集められるから価格も抑えられる。
 最初は全く売上が出ず赤字続きだったが、コンセプトが受けてビジネスが回り出す。また、地雷を揃えるだけではやっていけないことを理解し、次の手として普通の女の子を加えたガチャシステムを導入。知名度が上がると普通の女の子も来てくれるようになったが、普通の女の子はこの店では没個性で埋もれてしまう。そこでその子を当たりとして、予約が埋まったら地雷を勧めることで回転率を上げる。上手く振り分ければ地雷達も食えるようになるし、客にしてみれば当たりを探す楽しみがある。
 常に危機感を持ち、一発屋にならないために継続的に話題に上がり続ける努力をする。固定観念がないからなんでも取り入れて、世の中にはこういうのが好きなお客さんもいるんだろうという発想から始まる。短期・中期・長期で仕事を見る習慣を持ち、PDCAサイクルを常に回し続けている。


■まとめ
 ビジネスの基本となる仕入れで優位性を築き、セールスコンセプトでデメリットをメリットに変えるという、小売・製造業の基本とも言うべきことが学べます。他店では地雷でもこの店ではスターになれるという、ある意味加工貿易の理想形。ただニッチなだけじゃビジネスは成り立たないんだよという現実も教えてくれます。
 また店長のマネジメント力や経営手腕も素晴らしく、常に新しい施策を打ち出し、事業を拡大し続けています。いかに在庫を回すかに腐心しており、事業を運営するということがどういうことなのかがよく分かります。

 商品がなければ店がなりたたない、売上が出るようになれば仕入れの在庫が増える、在庫が増えれば余剰分をどう処理するか考えないといけない。このビジネスの基本と言うべきプロセスにどう対処するか、MBAよりも実践的な話が学べます( ・ㅂ・)و ̑̑